home#3


3■Nobody Home / Starry Eyed And Laughing
アメリカ西海岸の音楽は、自国だけでなくいろいろな所に影響を与えてます。日本のセンチメンタル・シティ・ロマンスは、70's半ばのウエスト・コーストロックのエッセンス(ポコ、イーグルス、バーズetc)を取り入れた国産ウエスト・コースト・ロックの最右翼ですが、英国では、ストレートなコピーが英国人としてのアイデンティティーというのか、カラッとした感じにはなかなかならず、日陰の土の匂いがする音になってしまう事が多いです。あまり知られていないですが、英国のバーズと呼ばれたスターリー・アイド&ラフィングもしかり。74年に2枚のLPをCBSに残した4人組で、トニー・プールの12弦gとロス・マクギーリーのgをフィーチャーしたシンプルな演奏です。とりわけ"Going Down"は、バーズの"Eight Miles High"のフレーズを巧みに挿入した英国のバーズならではのもの。BJ・コールのsteelをゲストに迎えカントリー・ロックをやった"Close To You Now"では後期バーズ的なムードも見せます。"Nobody Home"はビートルズっぽいメロディーが印象的なもので、ピーター・ウッズ*1のharpsichordをフィーチャー。"50/50"は12弦の入ったポコっぽい出来です。ゲストは他にアージェントのラス・バラード(p)、リンディスファーンのレイ・ジャクソン(mand)ら。
結局このバンドはもう1枚「Thought Talk」をリリースし解散しています。

*1:当時はサザーランド・ブラザーズにいました。後にナチュラル・ガスに参加し、アル・スチュワートと"Year Of The Cat"を共作します