don't#2

Three Originals
8■Don't Play Your Rock'N'Roll To Me / Smokie
クリス・ノーマン(vo,g,p)、テリー・アトレー(b,vo)、アラン・シルソン(g,vo)、ピート・スペンサー(ds)から成るスモーキー(当初はSmokey名義でした)は、結成は68年と言いますから74年のデビュー当時、相当なキャリアだったわけです。RAKからのデビューで、ブレーンはマイク・チャップマン&ニッキー・チンのコンビ。75年には"If You Think You Know How To Love Me"(明日の恋)が#1、"Don't Play Your Rock'N'Roll To Me"(ふたりのロックンロール)が#8まで上がるヒットとなって注目されます。当時ラジオでもかかってたと思うのですが、記憶が定かではないです。ただ深夜放送を聞き始め、洋楽に少しずつ触れ出した当時、スモーキーの名前はパイロットやベイ・シティ・ローラーズとともに記憶に残っていました。

チャップマン=チンが手掛け、レーベルがRAKというとグラムロック的なものを想像しますが、スモーキーの音楽はもっとアコースティックで、ノーマンのしゃがれた声はロッド・スチュワートを思い出したりします。これはセカンドの「Changing All The Time」('75)から。

76年の大ヒット"Living Next Door To Alice"(アリスは恋人)で、本格的にこのグループを知った気もします。アメリカで#25とはじめての大きなヒットでした。これなんかメロディーはカントリーに近い泣かせのものです。日本では東芝EMIから出ていた関係で、EMIレーベルの正統的なブリティッシュ・ポップみたいなイメージがありましたが、スモーキーの場合はちょっと違うようです。
78年にはノーマンとRAKのレーベルメイトのスージー・クアトロとのデュエット曲"Stumblin' In"がアメリカでも大ヒットし(#4)、その人気はピークに達しました(これなんかもろロッド・スチュワートを下世話にしたような線を狙ったナンバー、邦題は"メロウな二人"でした。なんとも「歌謡曲」テイストたっぷりです)。

その後も本国以上にドイツ、イタリアなどのヨーロッパで人気を博し、80's半ばまで活動しています。近年は、ノーマン以外のメンバーは変わり、ノーマン&スモーキーとして活動。見事なノスタルジア・サーキットです。