sing#2

Live at the Palladium in New York City New Years

Live at the Palladium in New York City New Years

34■Sing Sing Sing / Levon Helm & RCO All Stars
ザ・バンドがライヴ活動休止を宣言すると*1、真っ先に動き出したのがリヴぉン・ヘルムでした。ABCと契約し、「Levon Helm & RCO All Stars」を77年にリリース。RCOとはスタジオの名前で、ザ・バンドの前身であるホークス時代から親交があったフレッド・カーター・Jr(g)、ポール・バターフィールド(harp,vo)、ドクター・ジョン(kb,vo)、ブッカーT&MG'sのブッカー・T・ジョーンズ(kb)、スティーヴ・クロッパー(g)、ダック・ダン(b)、ハワード・ジョンソン(tuba)以下3人のhornという豪華メンバーで、77年の大晦日にブッカー・T抜きで行ったライヴがこの「Live At The Paladium NYC」です。06年にLevon Helm Studioという自身のレーベルから発掘されCD化されました。録音状態は悪くないのですが、audienceがオフ気味なので臨場感には欠け、スタジオ・ライヴの様に聞こえるのが残念です。
バターフィールドの想像以上の頑張りがうれしい限りで、場たフィールド・ブルーズ・バンド時代のレパートリーもやっています。スタジオ・ヴァージョンではガース・ハドソンのaccordionソロがあった"Sing Sing Sing"は、バターフィールドの熱いharpをたっぷりフィーチャーしています。この曲はニュー・オーリーンズ出身のブルーズマン、アール・キングのナンバーですが、いろいろ探しても本人のヴァージョン及び他人のカヴァーは見つからず。ひょっとしたらリヴォンに書かれた新曲なのかもしれません。この曲をはじめラストに収められたレッドベリーの"Goodnight Irene"、ザ・バンド時代の"Ophelia"など濃厚なニュー・オーリーンズ・テイストのナンバーが続き、リヴォンのルーツの一端が判ったような気もします。

*1:それは実質上の解散だったのですが