song#2

Leon Russell

Leon Russell

36■A Song For You / Leon Russell
リオン・ラッセルは、60's初めから裏方としてLAで活動していたミュージシャンですが、そのルーツはゴスペルにあります。フィル・スペクターに見出され、ギタリスト、プロデューサー、ソングライターとして活動。ゲイリー・ルイス&プレイボーイズ、バーズなどの仕事が有名です。TVシリーズ「シンディグ」のハウスバンド、シンドッグスでは年末に亡くなったデラニー・ブラムレットらと交流を深め、後のシェルター・ピープルの人脈を作りました。マーク・ベノとのアサイラムクワイアを経て、デラニー&ボニー&フレンズのメンバーとして活動。それはそのままジョー・コッカーマッド・ドッグス&イングリッシュ・メンそして立ち上げた自身のレーベル、Shelterでのシェルター・ピープルにつながってゆきます。
ゴスペルを基調に、フォーク、カントリー、ロックンロール、ジャズ、R&Bなど様々な音楽の要素が一体となったスワンプ・サウンドは、眼光鋭いラッセルの風貌もあって、強烈な印象を残します。
70年にリリースされたShelter第1弾が、ラッセルのソロ「Leon Russell」です。ジョー・コッカーとのツアーで、強烈にアピールした個性に負けないくらい豪華なゲスト(ビル・ワイマンチャーリー・ワッツエリック・クラプトンジョージ・ハリスンetc)が加わっていますが、英米の枠を超えたスーパーセッションは、スティヴン・スティルスのファースト並みです。いわゆるLAスワンプとして現在はまとめられる事が多い連中のなかで、ラッセルが抜きんでているのは、やはりソングライターとしていい曲を書ける、いいメロディーを作れる、という事でしょう。事実ジョージ・ベンソンの"This Masquerade"、カーペンターズの"Superstar"、"A Song For You"といったカヴァー曲がそれを証明しています。
捨て曲なしのファーストですが、冒頭に収められた"A Song For You"は、pianoとhorn(テノール・ホルンだそうです)をバックにしたシンプルなものです。

でこの動画ですが、初めて見ました。71年のものとか。バーのようなところでラッセルが弾き歌うという設定。ライヴならではの歌い回しの変わりぶりがおもしろく、心にしみます。