moonlight#2

ダンシング.イン・ザ・ムーンライト

ダンシング.イン・ザ・ムーンライト

56■Dancing In The Moonlight / King Harvest
キング・ハーヴェストも謎の多いバンドです。ちょっとまとめてみます。73年にPerceptionというレーベルからリリースされ#13まで上がったヒット曲"Dancing In The Moonlight"で知られています。el-pのイントロからして親しみやすくそして物憂げな印象を受ける隠れた名曲ですが、バンド関係者のペンによるものながら、オリジナルはキング・ハーヴェストではありませんでした。
そもそもこのバンドは、デイヴ・ロビンソン(vo,b,kb)、ロン・アルトバック(kb)、エド・トゥリージャ(g)、ロッド・ノヴァック(sax)、シャーマン・ケリー(kb)、ウェルズ・ケリー(ds)、デイヴィッド・モンゴメリー(ds)から成る7人組でしたが、レコーディングの時点でケリー兄妹とモンゴメリーは脱退しています。"Dancing In The Moonlight"は、シャーマンのペンによるもので、ロビンソンがウェルズ・ケリー、ラリー・ホッペン(この二人は後にオーリーンズを結成)らと組んでいたボファロンゴ(Boffalongo)の2枚目「Beyond Your Head」(UA)に収められていました。

ボファロンゴのこのLPは結構レアな1枚でしたが、混沌としたサイケデリック・ヒッピーな世界でとりとめはありません。ただ"Moonlight"はメロディアスでした。
さてPerceptionからリリースされたファースト「King Harvest」は、シングルヒットこそ出ましたが、アルバムとしては#136と低迷。バンドは新たにA&Mと契約してセカンド「King Harvest」を75年にリリースします。日本でもかつてLPやCDが出てたのはこちらの方(ファーストは怪しげなCollectablesからのCDが日本盤出てますが…)です。ビーチボーイズマイク・ラヴやカール・ウィルソンも参加して、BB5のセッションワークで語られる1枚です。
キング・ハーベスト

キング・ハーベスト