dance#2

Last Roundup

Last Roundup

115■The Dance / Poco
熱心なファンの間では、Fab4時代と呼ばれている70年代半ばの4人編成のポコですが、リーダーであるリッチー・フューレイがSHFバンド結成のために脱退した事によって、かえって残りの4人(ポール・コットン、ラスティ・ヤング、ティモシー・シュミット、ジョージ・グランサム)の結束が強まった感があります。
古巣のEpicで3枚、移籍したABCで3枚のLPを残していて、77年の「Indian Summer」ツアーの模様を収めた2枚組のライヴ盤「The Last Roundup」はりリースにあたってABC側と揉め、結局お蔵入りとなりました。しかし04年にFuture Edgeからめでたくリリースされています。77年というウエスト・コーストの音楽が形骸した時期にリリースされていれば、また流れは変わったのかもしれませんが(その時点でシュミットの脱退〜イーグルス参加、グランサムの脱退は確定していたといいます)、メンバーチェンジ後の新生ポコが「Legend」によってブレイクしたのですから文句を言うのはやめましょう。
Indian Summer

Indian Summer

「Indian Summer」というアルバムは、Fab4時代の最後の作品で、なかなかの傑作ではありますが、その種のファンの間でしか評価が得られないのはさびしい限りです。その最後に収められた”The Dance”は、4つのパートに分かれた組曲形式のもので、こういうものを発表するにはいささか時期が遅い感じもしますが、ヴァラエティに富んだ曲調は楽しいものです。とりわけ3つ目の”Never Gonna Stop”は、ブラスを加えたR&Bスタイルのもので異色です。で、このライヴ盤ではブラスセクションとストリングスがダビングされ、まあそこまでしなくてもという感じはあります。ほかの曲にもかなり編集された(曲間など)部分がありますが、ひょっとしたらこの部分を巡ってABC側と揉めたのかもしれません。