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183■Lay Back And Dream / Radiator
ラジエーターはリンディスファーンのアラン・ハル(g,vo)が第1期メンバーでジャック・ザ・ラッドを結成したレイ・レイドロウ(ds,vo)、第2期メンバーのケン・クラドック(kb,vo)、元リフ・ラフのピート・カークリー(g,vo)、元スナフーのコリン・ギブソン(b)とテリー・ポップル(ds)*1と結成した新バンドで77年にRocketレーベルから「Isn't It Strange」でデビューしています。リンディスファーン時代の人懐っこいフォークロックよりは、ややポップなパワー・ポップ寄りでダークなジャケットとともに少し違うかな?という印象も受けます。もっとも違ったことをやってみたかったのと、おりしもパンク〜ニュー・ウェイヴのブームが始まりつつあった当時のシーンの状況に呼応したのかもしれません。さて"I Wish You Well"、"A Walk In The Sea"の様にそのまんまリンディスファーンといった感じのナンバーもあれば、哀愁のメロディーの"Something's Got The Better Of You"やレゲエっぽい"Madmen And Loonies"、更には力強いロックンロールの"Isn't It Strange"の様に従来のイメージを破ったものもあります。
カートリーが歌う"Lay Back And Dream"ゆったりとした土臭いフォークロックですが、同時に洗練された味も見せます。若月眞人さんのライナーではスティーラーズ・ホイールやマッギネス・フリントを思わせると書かれてますが、僕としてはAOR路線に迫る直前のギャラガー&ライルを思い出します。

*1:ほとんどのメンバーがハッピー・マガジン、チョーズン・フュー、ジンジャー・ベイカーズ・エア・フォースなどで重なってる他ハルのセカンドソロ「Squires」にも参加