色#8


238■Grey Broken Morning / Miller Anderson
キーフ・ハートレー・バンドのgtr/voのアンダーソンは、73年に独立しヘムロックを結成しています。この「Bright City」は71年のDeramから出した初ソロ。僕の持ってる独Repertoire盤CDとヴィニル・ジャパンから06年に出たものはジャケットが若干違うが、どっちがオリジナルなんだろう。
基本的にはブルーズ・ロックの範疇で語られる人ですが、このソロは歌もので、演奏よりもアンダーソンのやや線の細い歌が目立ちます。後にヘムロックのピーター・ダインズ(kb)、エリック・ディロン(ds)、ユーライア・ヒープのゲイリー・セイン(b)、ミック・ウィーヴァー(kb)らが参加。g以上にkbが大きくフィーチャーされている分、彩りのある演奏だ。
この"Grey Broken Morning"は、ハロルド・ベケットの吹くflugelhornのイントロがトニー・ジョー・ホワイトの"Rainy Night In Georgia"を思い出します。しみじみさせるナンバーです。女声コーラスはマデライン・ベル、ライザ・ストラクといったヴェテランです。ヘムロックはCD化されていますが、怪しげなレーベルなのでブートかもしれません。
その後は再びキーフ・ハートレーと組んだドッグ・ソルジャー、ジミー・マッカロックとのデュークスとどれも、LPを1枚しか残せなかったバンドばかりというのが、この人の不運か。それでも近年はパープルのオーケストラ共演盤にも顔を出してたから元気らしいです。