■■犬神家の一族('76日本)

監督:市川崑
主演:石坂浩二高峰三枝子島田陽子あおい輝彦草笛光子
何を隠そう、初めて自分で見に行った映画です(withげじ)。角川書店が手掛けた角川映画第1作で、空前の横溝正史ブームを巻き起こした1本です。市川崑監督のスタイリッシュな映像(とりわけの明朝体が強調されたオープニングのクレジット)は、現在でも古びておらず、大野克也の現代的な音楽(strings-synを多用)と共に印象に残ります。横溝作品に多い、陰惨な殺人事件の裏にある複雑な家族関係、日本古来の土着的な風習、慣習による悲劇など、金田一シリーズのイメージが決定づけられた感じです(それ以前にも映画化はされていますが)。シリーズとなり石坂=金田一で市川作品として5本作られましたが、何故か30年後に市川監督によって、旧作に忠実にリメイクされました。今となっては笑える箇所もあります(地井武男の菊人形があまりに似ていない)が、美しかった島田陽子(ヌードも)といい、逆さに湖上から出る足など印象的なシーンも多いです。他には三条美紀、坂口良子三木のり平小沢栄太郎加藤武ら。石坂、加藤、草笛は5本すべて出演していますが、石坂以外は役名はすべて違います。