morning#2

- アーティスト: Jubal
- 出版社/メーカー: Wounded Bird
- 発売日: 2011/03/11
- メディア: CD
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ジュバルの事は何もわかりません。レココレ誌の輸入盤紹介で存在を知ったくらい。書き手の金澤さんによると近年評価著しいロブ・ガルブレイスとデニス・リンドをフィーチャーした5人組で72年にElektraから唯一のLPを出しています。
ガルブレイスは、76年の「Throw Me A Bone」(RCA)がAORの隠れた名盤として知られていたそうですが、Columbiaから出たファースト「Nashville Dirt」('70)がスワンプ色が濃くてその種のファンの間では人気だそうです。リンドは、プレスリーの"Burning Love"の作者として知られるカントリー系のsswですが、エヴァリー・ブラザーズの「Stories We Could Tell」に参加したことぐらいしか知識はありません。
さてこのジュバルは、テイー・ディアモア(vo)、リンド(b,g)、ガルブレイス(kb)、アラン・ラッシュ(vo,g)、ランディ・カレンズ(ds)の5人組で、残念ながらリンドもガルブレイスも歌っておらず(曲作りで貢献している程度)ですが、濃厚なゴスペル色を白人というフィルターを通して、濾過した分BJ・トーマスやジョー・サウスの様な南部の白人ポップの様な独特のまろやかさがうまれています。
「Jubal」はナッシュヴィルのCinderella Studio録音で、エリア・コードのウエィン・モスの名前がエンジニアのところにあります。
"Morning Of My Life"は、ガルブレイスが書いた名曲で、ディアモアが歌います。ゴスペルとボサノヴァが一緒になったような心地よさがあります。アルバムのハイライトともいえるナンバーでしょう。"Let Me Down"は、ゴスペル・マナーが心地いいリンデ作品。saxの入った"For Becky"は都会的なブルー・アイド・ソウルの名曲で、これほどまでのグループを知らなかったのは、大いに不覚、と感じさせられます。今年のリイシュー大賞の本命です。