wheel#2

David Wiffen

David Wiffen

254■Driving Wheel / David Wiffen
デイヴィッド・ウィフェンの名前は、エリック・アンダースンの傑作「Blue River」('72)で"More Often Than Not"が取り上げられていた事で、熱心なsswファンの間で知られるようになりました。70's半ばの話です。英国生まれでカナダに移住したフォーク系のsswで71年に米Fantasyから「David Wiffen」*1でデビューしています。その"More Often Than Not"も収録されています。
日本では73年の「Coast To Coast Fever」(UA)の方が先にCD化され(90's)、そこでライナーを書いた北村和哉さんが、カウボーイ・ジャンキーズがとりあげた"Lost My Driving Wheel"(「200 More Miles」というライヴ盤です)の話を書かれていますが、そのオリジナルがこの"Driving Wheel"です。
エド・ボーガスがプロデュースし、ヤングブラッズのジェリー・コービット(g)、当時同じFantasyのクローヴァーにいて後にドゥービーのジョン・マクフィー(steel)、グルートゥナのヴィック・スミス(b)らが参加していますが、基本的にはケリー・ブライアン、ビング・ネイサン(b)、グレッグ・デューイー(ds)、サンディー・クロウリー(g)ら知られていないミュージシャンがバックを務めています。ウィッフェンの低音のvoが印象的で、steelの入ったカントリー・ロックの"What A Lot Of Woman"、ボニー・レイットが1stでカヴァーした"Since I Fell For You"など名曲が多いです。その中でもジョン・プラインの"Angel From Montgomery"にも似た"Driving Wheel"はやはり素晴らしく、訥々とした歌い方にも好感が持てます。
トム・ラッシュは70年の「Tom Rush」と72年の「Marrimack County」で二度取り上げています。

*1:僕の手持ちは伊Akarmaからリリースされた重厚な作りの紙ジャケです