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Hold Your Fire

Hold Your Fire

■Hold Your Fire / Patto
パトゥーなのかパットーなのか悩むところです。60's末から活動を続けたサイケ・バンドのタイムボックスが70年にパトゥーと改名して再スタートを切りました。Vertigoと契約して70年に「Patto」でデビュー。変形ジャケとロジャー・ディーンによるイラストが廃盤屋の壁の花だった頃もありましたが、このセカンド「Hold Your Fire」('71)が93年に独RepertoireからCD化された時は文字通り震えました(同じ頃アフィニティー、そしてトン・トン・マクートもこのレーベルから出て、その発掘ぶりに頭が下がりました)。
マイク・パトゥー(vo)、オリー・ハルソール(g,p)、クライヴ・グリフィス(b)、ジョン・ハルジー(ds)の4人組で、ディーンのジャケットの絡みでプログレとして紹介される事もありますが、ジャズ風味のブルーズ〜ハードロックです。このタイトル曲は8分の長さを全く感じさせないフリー・フォームのジャムで、gとpを弾きまくるハルソールとパトゥーのバトルが聞き物です。prodはマフ・ウィンウッドでIsland Studioでのレコーディング。ハルソールはその後テンペストやケヴィン・エアーズのバンドで活躍する人ですが、ジャズ的な素養を感じさせるのは、パトゥーでのプレイが一番でしょう。

こうやって聞くとロジャー・チャップマン並みにアクがありますな。