Lancashire Hustler:Keef Hartley

Lancashire Hustler

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これは待望久しいreissueでした。昔下北南口レコファンで、ボロい米盤LPプロモを高値で買った覚えあり。きっかけはやはりロバート・パーマーとジェス・ローデンの共演でした。ジョン・メイオールのバンドから独立したキーフ・ハートレー(ds)は、60's後半から70'sにかけてミラー・アンダーソン(g,vo)、ゲイリー・セイン(b)らをフィーチャーしたブルーズロック〜ブラス・ロックのアルバムをDeccaに何枚も残していますが、「Lancashire Huster」('72,Decca)は、ソロ名義です。dsが作るソロと言えば、歌が不得手なのに歌いたかったとか、退屈なdsソロをフィーチャーしたようなものを想像しがちですが、ここではアラン・ボウン・セット〜ブロンコのジェス・ローデン(vo)、ジーン・ルーセル(kb〜リンダ・ルイス・バンド)、ミック・ウィーヴァー(kb〜ワインダー・K・フロッグ)、フィル・チェン(b)、ジュニア・カー(=後にウェイラーズ、ハンソンのジュニア・マーヴィン)(g,vo)をフィーチャーしたブルーアイド・ソウル的な内容です。まずはヴィネガー・ジョーのファーストに入っていたパーマー作の"Circles"のカヴァーで始まりますが、パーマーとエルキー・ブルックスのヴィネガー・ジョー組のコーラスが印象的です。そして何よりもパーマー=ローデンに夢の競演が聞かれるのです。"You & Me"は、ウィーヴァーの弾くsynが可愛らしい小品でローデンが楽しげに歌います。メイオールとのツアーで知り合ったオーストラリア人の女性をモチーフにした"Australian Lady"は、デレク・ワズワースの愁いを帯びたtbソロが耳に残ります。スライのカヴァー"Dance To The Music"では、エルク、ミラー・アンダーソン(vo)も加わったジャムで、ウィーヴァーのハモンドが炸裂するのです。




Cherry Red傘下のEsotericはナショナル・ヘッド・バンドも再発していましたっけ。