#2ジュディ・メイハン


■Moments / Judy Mayhan(Atco:SD33319-US)
正確には彼女のオフィシャル・サイトでがCD化されていますが、まあいいでしょう。
中西部の出身で60年にヒッチハイクでNYへやってきたというssw、ジュディ・メイハンは62年にHrizonから「Rockin' The Cradle」でデビュー。ヴィレッジ周辺で歌ってたフォーキーなsswだったんでしょう。70年にはAtcoと契約してリリースされたのがこのセカンドです。1曲を除いてアラバマはマッスル・ショールズ録音で、エンジニアも兼ねるマーリン・グリーンとエディ・ヒントンがprod。バックにはおなじみのヒントン(g)、ジミー・ジョンソン(g)、デイヴィッド・フッド(b)、ロジャー・ホーキンス(ds)、バリー・ベケット(kb)、デュアン・オールマン(slide)、メンフィス・ホーンズのアンドリュー・ラヴ(sax)、ウェイン・ジャクソン(tp)が参加しています。
やはり最大の聞き物はオールマンのすすり泣くようなslideの入ったバラードの"Everlovin' Ways"でしょう。愁いを帯びた歌声とマッチしてなかなか素晴らしい。フォーク・ソングをルーツに持っていたようですが、ここでの音楽はむしろフォークは遠く、南部的な音をバックにした歌い上げるvoもの(notシャウト)です。オリジナルとカヴァーは半々で、ラストに収められたディランの"I Shall Be Released"も楽曲に助けられ、まあまあでしょうか。
先に1曲を除いてと書いたのですが、その1曲はハリウッド録音で、Atlantic社長のアーメット・アーディガンのprodの"Dream Goin' By"です。サイケデリックなムードのナンバーですが、アイアン・バタフライのマイク・ピネラがg(ほとんど聞こえませんが)、リトル・フィートローウェル・ジョージがflute、リッチー・ヘイワードがdsという布陣。sitarが大きくフィーチャーされていて東洋色が濃いです。
http://www.judymayhan.com/
現役で活動中のようですが、結構妙齢ですねえ(アラセヴあたりか)。