face#3

Mr Fantasy (UK Mono Version)

Mr Fantasy (UK Mono Version)

■No Face No Name No Number / Tarffic
ポップなサイケデリアがおもちゃ箱の様に詰まったトラフィックのデビュー作が「Mr.Fantasy」('68,Island)です。スペンサー・デイヴィス・グループにいた天才少年スティーヴィー・ウィンウッドが結成した新バンドで、SDGの黒っぽさ、ブルー・アイド・ソウルを期待したと、デビューシングルの"Paper Sun"や次の"Hole In My Shoe"は肩すかしだった、という話はリアルタイムで聞いてきた人たちの共通意見の様です。ビートルズジョージ・ハリスン)がインド志向をあらわにし、「SGT.Pepper's〜」というコンセプトアルバムをモノにしたあの時代らしい音です。
このファーストのその延長上にあり、ルーツとなったR&B,ブルーズ、フォーク、ジャズ等は影に隠れています("Giving To You"の様なストレートな場合もありますが)。トラフィックのフォーキーなルーツは、後に「John Barleycorn Must Die」であらわとなりますが、この"No Face No Name No Number"でも良く出ています。melotronの重厚な味わいも、後半の熱っぽいgソロも聞き物です。