多分ここでしか聞けない”Smile”!

■'Live' In The Seventies〜Timepieces Vol.2:Eric Clapton

Timepieces

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エリック・クラプトンには70'sのライヴ音源を集めたボックスがありますが、それの最初のアイディアとなったのが83年に出た「'Live'In The Seventies〜Timepieces2」(Polydor)です。70'sのライヴ音源を既成音源を中心にコンパイルしたベスト盤です。デレク&ザ・ドミノスフィルモアのライヴ('71)からの"Presence Of The Lord"(クラプトンとボビー・ホイットロックが歌う)に始まり、「EC Was Here」('74)の第2期クラプトン・バンドへと続きます。イヴォンヌ・エリマン(vo)、ジョージ・テリー(g)、ジェイミー・オールデイカー(ds)、ディック・シムズ(kb)、カール・レイドル(b)、マーシー・レヴィ(perc)のこの時期は一番好きな頃ですが、まだレヴィはvoを取っていません。ブラインド・フェイス時代の"Can't Find My Way Home"とオリジナルLP未収録曲"Smile"を収録。"Smile"はソロをテリーに任せたもので、後年の"Tears In Heaven"の元ネタかな。チャップリンの映画「モダン・タイムス」に使われた有名な曲(作者もチャップリン)でこれに歌詞を付けてマイケル・ジャクソンエルヴィス・コステロもカヴァーしているとか。74年にRSOのサンプラーに収められました。74年のツアーではオープニングにこの曲をやったステージが多かったようです。
そして第3期クラプトン・バンドの「Just One Night」('79)です。アルバート・リー(g)、クリス・ステイントン(kb)、デイヴ・マーキー(b)、ヘンリー・スピネッティ(ds)から成る英国勢のものですが、渋すぎて華やかさに欠けます。ここから既成の4曲とアウトテイクで後にシングルのB面になったディランの"Knockin' On Heaven's Door"が収められています。レゲエ風にまとめられたこの曲のスタジオ・ヴァージョンもオリジナルLPには未収録です。
Crossroads 2: Live In The Seventies

Crossroads 2: Live In The Seventies

この箱が出た分影が薄いですが"Smile"は未だにこれでしか聞けない(というか探すほどの価値がそれほどあるとは思えませんけど、好きです)のです。当時の邦題は「ベスト・ライヴ」だった覚えが… Polydor:8118352-US