ハックルバック

ハックルバック

■幻のハックル・バック;鈴木茂&ハックル・バック
よく間違えてしまうのですがハックル・バックは「Band Wagon」リリース以前に存在してた事。
はっぴいえんど解散後、キャラメル・ママでセッション〜バッキング活動に入った鈴木茂ですが、74年秋に単身渡米し「Band Wagon」をレコーディング。リリースは75年2月ですが、74年暮れの加川良の「アウト・オブ・マインド」のレコーディングで知り合った関西のDisというバンドのメンバー(田中彰弘(b)、林敏明(ds)、佐藤博(kb))に鈴木が加わるという形でハックル・バックはスタートしています。75年のティン・パン・アレイのツアーのサポートとしてハックルバックはステージをこなしていますが、アルバムを残すことなく年内に解散。理由として佐藤博との音楽性の違いを鈴木は挙げています。で、秋頃にオーディオ・フェアのサンスイのブースで流す目的で録音されたのが、76年にカセット化されたこの「幻のハックルバック」です。「Band Wagon」でもやっていた"砂の女"と"100ワットの恋人"以外はインストでジャム・セッションに近い内容。僕は80年頃にクラウンから出たティン・パン関係&ソロの2枚組オムニバスで、この音源を初めて聞きました。



よくいわれるように佐藤博のトロピカル志向は最初から水と油だったようで、ここでも佐藤主導の"Rain In The City"は浮いています。けれど今となってはシー・レヴェルあたりを思い出す感じが貴重だったりします。