フェイシズ特集1

■First Step:The Faces
69年春のスティーヴ・マリオットの脱退により強力なvoを失ったスモール・フェイシズは、解散したジェフ・ベック・グループのロニー・ウッド(g,vo)とロッド・スチュワート(vo)を加えて、5人組でスタート。この時点でスチュワートは、ソロ契約を米Mercuryと結んでおり、バンドにとっても一触即発の危険をはらんだ船出となりました。デビューLP「First Step」がリリースされたのは、70年3月で、米ファーストプレスにはSmall Facesとのクレジットもありましたが、まもなくsmallを取ってフェイシズと名乗るようになります。ちなみにジャケットのfaces.のクレジットは、モーニング娘。に先駆ける事27年早かった! ファーストに先駆けてスチュワートのファースト「Rod Stewart Album」が米でリリース(英では3カ月遅れでVertigoより「An Old Raincoat Won't EverLet You Down」のタイトルでリリース。キーフのジャケットが素晴らしいですが、日本ではMercuryから出た為に味気ないジャケでした)されています。
ここでのフェイシズは、後の豪快なロックンロール・バンドというだけでなくフォーク・ロックとしての幾分湿り気を帯びた演奏を聞かせます。ディランのカヴァー"Wicked Messenger"で始まり、ユニークなフォークロック"Three Button Hand Me Down"で終わる構成はなかなかシブイ。シングルは"Flying"。初めて聞いたのは英Edselからの再発LPなので、90'sでしょうか。
リリース後間もなくスチュワートのセカンド「Gasoline Alley」がリリースされ、こちらも英盤の方が素晴らしいジャケットになっていました。そしてバンドの#45英を上回る#27米の好セールスを記録。とは言ってもこのセカンドはバックは、フェイシズなのですが…