#22他のシスコ勢4ヴァレンティノ関係

■The Beau Brummels

Introducing

Introducing

シスコ・サウンドと呼ばれたバンドの多くが66〜69年デビューしていますが、サマー・オブ・ラヴ以前のシスコ・サウンドはやはりガレージ的な音から始まっていたようです。
トム・ドナヒューが設立したAutumnというインディー・レーベルは、65年頃から地元シスコのビート・バンドを紹介していました。65年に"Laugh Laugh"(#15),"Just A Little"(#9)のヒットを放ったボー・ブラメルズもこのレーベル出身で、シルヴェスター・スチュワート(後にスライ・ストーン)のprodでした。

ブリティッシュ・インヴェイジョンへのシスコからの回答とか、バーズよりも早くフォークロックを演奏したという説もあります。サル・ヴァレンティノ(vo)、ロン・エリオット(g,vo)、ロン・ミーガー(b)、ジョン・ピーターセン(ds)の4人組です。Autumn閉鎖後Warner Brosへ移籍。シスコ出身でありながら、WB時代はバーバンク・サウンドの色が濃くなってゆくので、また後日。
■Stoneground
Stoneground

Stoneground

ボー・ブラメルズ解散後ヴァレンティノが結成したのがストーングラウンドです。結成が70'sに入ってからだし、WBに3枚残して解散した為、シスコ・ロックとして紹介される事が少ないですが、個人的には71年のデビュー作は忘れられません。

この時のメンバーはルーサー・ビルド、ティム・バーンズ(g)、マイク・マウ(ds)、ジョン・ブレイキー(b,g)、アニー・サンプソン、リディア・フィリップス、ディードリ・ラポート(vo)にヴァレンティノ(vo)の8人。QMSのシポリナが結成したコパーヘッドのピート・シアーズ(kb.b)やミステリー・トレンドのロン・ネイグル(kb)はゲスト扱いでしょうか?
コールド・ブラッドなど同時代のベイ・エリア・ファンクからの影響もあります。映画「フィルモア最後の日」のサントラで僕は存在を知りましたが、このファーストを聞いてずいぶん印象が変わりました。うねりを持ったサウンドが耳に残ります。3枚のうちファーストしかCD化されていません。
あと珍しいところでは、英ハマ―フィルムの映画「Dracula AD 1972」に2曲参加。出演もしています。(全体の音楽はマンフレッド・マンのマイク・ヴィッカーズが担当)

メンバー・チェンジも多かったようで、セカンドの2枚組「Family Album」から参加したコーリー・リロイズ(kb,vo)、スティーヴ・プライス(ds)は、デイヴィッド・ジェンキンズ(vo)と解散後パブロ・クルーズを結成しました。これも後日。
00'sに入って、DIGより70'sの発掘ライヴが出ましたがこれはさっぱりです。現在も
ヴァレンティノとは関係なく、ストーングラウンドは活動中ですが、オフィシャルHPでは、結婚式やイヴェントで出前します、みたいな記載が悲しすぎます、
Last Dance: Live January 6 1973

Last Dance: Live January 6 1973

■Other Autumn Artists
さてAutumnレーベルに話を戻すと、ここには他にもいくつか印象的なバンドがありました。ティキスは、後にハーパーズ・ビザールと改名する4人組で、dsは元ボー・ブラメルズのジョン・ピーターセンです。これも後日。

モジョ・メンは、Autumn時代はガレージ・サウンドでRepriseに移籍後、これまたバーバンク・サウンドとして一部で注目を浴びることとなります。その"Sit Down I Think I Love You"はバッファロー・スプリングフィールドのスティルス作品で、僕はオリジナルの方が圧倒的に好きですが…

ヴェジタブルズは女性ds、ジャン・エリコをフィーチャーしたガレージ・サウンドで、"I Still Love You"が有名です。

かつては英Edselから「Autumn Records Story」というコンピが出ていましたが現在は入手困難となっています。