green#3

Candlestickmaker

Candlestickmaker

■All Tie Green / Ron Elliot
ボウ・ブラメルズ解散後の70年にロン・エリオットがリリースした初ソロが「Candlestick Maker」(Warner Bros)です。このアルバムの事を知ったのは大昔のレココレ誌の「バーバンク・サウンド特集」でしたが、そこでは耽美的なフォークロックと紹介されていたような記憶。確かにバックは、後にキャプテン&テニールのダリル・ドラゴン(ds)、レヴィット&マクルーアのダン・レヴィット(b)とマーク・マクルーア(g〜後にジョイナス・ノイズ]、FBBのクリス・エスリッジ(b)、そしてライ・クーダー(g)らで、ひと癖もふた癖もありそうです。まずは高速stringsbenderの"Molly In The Middle"が素晴らしい軽快なカントリー・ロックです。そして泥くさいクーダーのスライドが冴える"Deep River Runs Blues"。美しいカントリー・ロックの調べの中に切り込む濁ったトーンのgが男らしい。そして"All Tie Green"では硬質のgが控え目にカントリー・ロック・マナーを湛えます。
15分にわたる大作のタイトル曲(組曲)よりもこういった小品に惹かれます。
エリオットはこの後この路線を貫いたパンを結成。CBSに1枚LPがありました。こちらには後にエンジニアとして大成するヴァル・ギャレイ、ドン・フランシスコ(ds)、シャーマン・ヘイズ(b)らが参加していました。