Alzo(アルゾ)

a■■■Alzo('71)
b■■Takin' So Long('04)
近年これほどドラマティックな話は記憶にない。アルゾ&ユーディンの作品がソフト・ロック・ファンを通して日本で人気が出たことをネットで知ったアルゾ本人が、連絡してきたことで実現した71年のソロ作aのCD化は、ネットの発達ということも幸いして日本で大いに話題となった。30年近く「忘れられていた」素晴らしい音楽が再評価されて一番喜んだのは本人だろう。これが03年のこと。

アルゾ(紙ジャケット仕様)

アルゾ(紙ジャケット仕様)

翌年にはオクラ入りとなっていた72年録音のbがCD化。がリリース直前に本人は急逝してしまう(一連の出来事は長門芳郎さんのライナーに詳しい)。正直A&U時代の音はあまり興味がなかったけど、アコースティック・グルーヴと一部で言われたaの爽やかさは格別。ブラジル音楽に強く影響され、ac-gを使いながらいわゆるフォーク系のsswとは一線を画すゴキゲンなリズム感覚は、今だからこそ新鮮なのかも。