all#2

レット・ザ・デイズ・ゴー・バイ

レット・ザ・デイズ・ゴー・バイ

■All I Want / Bryn Haworth
ブリン・ハワースの名前を知ったのはロジャー・ディーン&ストーム・ソーガスン(ヒプノシス)の「Album Cover Album」の中で「Sunny Side Of The Street」('75)のジャケットが紹介されてたのが最初でしょう。
The Album Cover Album

The Album Cover Album

後にクリムゾンに参加するゴードン・ハスケルが参加していたビート・バンド、フラ・ダ・リーズのメンバーで、68年に脱退後渡米。ジャッキー・ロマックスの「3」で名前が知られる様になり、帰国後の74年にリリースした初ソロが「Let The Days Go By」(Island)です。後にスミスを手掛けるprodとなるアンクル・ドッグのジョン・ポーターがprodしたセッション、ブロンコで知られるリチャード・ディグビー・スミスとの共同prodのセッション、更にフリーボ(b)、ケヴィン・ケリー(p)が加わったセッションに分かれますが、基本はココモのメル・コリンズ(sax)とテリー・スタナード(ds)、ハスケル(b)、グリース・バンドのブルース・ロウランド(ds)とアラン・スペナー(b)、スタナードとはアンクル・ドッグで一緒のポーター(b)、グレンコウのグラハム・メイトランド(p)、ジェリーブレッドのピート・ウィングフィールド(kb)らとのロンドン録音です。ブリティッシュ・ロックっぽいフィーリングとルーツ・ロック的なsswなフィーリングが混在した不思議なムードで、とりわけ前半の流れが素晴らしい。"All I Want"は、ブリンがharmonicaとgを担当するルーツロック的なものです。スライドの名手と言われるほどここでは弾いてないのですが、かつてレココレ誌のスライド特集で小尾隆さんの書かれた素晴らしい評を引用させてもらってこの項をしめたいと思います。

1枚ぐらいは個人的趣味の極北の様なアルバムを選びたかった。ブリティッシュ・フォーク・ロック・シーンで活動するギタリスト/ソングライターの74年のファースト・ソロ。グリース・バンドやボニー・レイットでお馴染みのフリーボら英米混成メンツで醸し出すきめ細かく透明な音が淡い詩情を湛える。6弦&12弦のスライドをはじめ、マンドリン、マンドセロもよく歌う。午前5時の朝露のなかで聴けたら、どんなに幸せなことだろう。


これはセカンドの中で一番好きだったやつ。このセカンドはもっとブリティッシュ寄りです。