ガソリン・アレイ

■Gasoline Alley:Rod Stewart

ガソリン・アレイ+1

ガソリン・アレイ+1

前作は全く不発だったロッド・スチュワートの2枚目。70年リリース。同時期にやってるフェイシズもデビュー当初はまだまだ苦戦していた頃。スティームハマーのマーティン・クイッテントン(g)、フェイシズの残り4人(ロン・ウッド(g,b)、ケニー・ジョーンズ(ds)、イアン・マクレガン(kb)、ロニー・レイン(b))、ミック・ウォーラー(ds)など前作の流れのメンバーに加え、元フラダ・リスのピート・シアーズ(b,kb)も参加。タイトル曲はワーキングクラス出身のロッドらしい青春賛歌でウッドのスライドも炸裂。遊び心満載の"It's All Over Now"はボビー・ウーマックのヴァレンティノズのカヴァー。後半のホイッスルはフェイシズのマネージャー、ビリー・ギャフ(GMを興す人)。ディランの"Only A Hobo"は毎回あるフォーク趣味。スモール・フェイシズのImmediate時代のナンバーをカヴァーした"My Way Of Giving"は、なかなか面白い。まあバックはフェイシズだろうけど。エルトン・ジョンの"Country Comfort"はロッドのヴァージョンの方が早いか。なかなか感動的なバラード。"Cut Across Shorty"はエディ・コクランのシングルB面曲をとりあげたもので、クインテットンのアコギとディック・パウエルのviolinの織りなす英国ロックの世界。渋味よりもロックする力強さが印象的。このB面あたりは結構渋い英フォーク趣味の曲が多く、再びパウエルのviolinとスライドが共演する"Lazy Day"、"Jo's Lament"なんかはそう。個人的にはデラニー&ボニーのヴァージョンがなじみある"You're My Girl"は"I Don't Want To Discuss It"のタイトルで知られたもの。ここではタイトでファンキーでそれまでのロッドとはまるで違うのが面白い。

ちなみに英Vertigo盤は再びキーフによるもの。
Gasoline Alley

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