ベリル・マースデン

チェンジズ:ストーリー・オブ

チェンジズ:ストーリー・オブ

12015■Changes 〜 The Story Of Beryl Marsden(RPM:Retro903−UK)
マージービート周辺のガール・シンガー、ベリル・マースデンはDecca、Columbiaに数枚のシングルがあってアルバム化できるほどたまっていないのでこれまで単独名義のCDはなかったけど、今年に入って英RPMが70's以降の作品を含めアンソロジーをリリース。それが本作。これまでいろんなオムニバスにバラけていた曲が集まったわけ。
See For Milesからかつて出て僕をこの道に引き込んだ「Liverpool」に入っていた(1)/(2)は、63年8月のデビュー・シングル。(1)はバーバラ・ジョージ作のナンバーでボニー・レイットも2枚目でやっていた。(3)/(4)は64年1月の2枚目。(3)はHDHによるおそらくはモータウンもの。(4)はKentからの「Girl With Guitars」に収録された楽しい曲。前出の「Liverpool」にも入っていたキャヴァーンでのライヴEP「At The Cavern」にもビッグ・スリーらにまじって参加。(5)は小気味よいビートもの。65年にはColumbiaに移籍。(6)/(7)は10月に出た3枚目。(6)は結構ソウルフルな歌声。(7)はアンダーズ&ポンシア作のスペクター風作品。12月には4枚目(8)/(9)をリリース。(8)はスティーヴィー・ワンダー作品。(9)は「Liverpool」第1集にも入ったアーマ・トーマス曲というかジャッキー・デシャノン曲(トレイシー・ウルマンのカヴァーで有名)。ベリルの低い声が効果的。(10)/(11)は66年4月の5th。同じ頃スティームパケットのロッド・スチュワート(vo)、ピーター・バーデンス(org)と組んでロッドとベリルの男女ツインvoを看板としたユニット、ショットガン・エイキスプレスがColumbiaによって企画。結局66年10月のシングル1枚に終わったが、一般的にはベリル・マースデンというとショットガンの女voでしょうねえ。(12)/(13)がその唯一のシングルで(13)が別ヴァージョンでなく正規ヴァージョンもせっかくだから入れてほしかった。この曲はSee For Milesからの「60's Lost And Found」のVol.1に収録。
60's後半には女性バンド、シー・トリニティに参加するも。活動が途絶えこれでベリルのキャリアは終わったかに見えたけど、79年にリン・ジャクソン名義で(14)をMAMからリリース。更に(15)/(16)が81年PVKからのシングルだったり、07年以降の未発表曲が後半続くがそれらははっきりどうでもいい。60'sの部分だけでもよかったのになあ。


こういう音源をCD化できなかったのか??