マイ・レイバーズ

my labors / +bonustrac

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■My Labors & More:Nick Gravenites

1. Killing My Love 2. Gypsy Good Time 3. Holy Moly
4. Moon Tune 5. My Labors 6. Throw Your Dog a Bone
7. As Good As You've Been To This World 8. Wintry Countryside
9. It Takes Time [Live] 10. Blues On a Westside [Live]
11. It's About Time [Live]

ニック・グラヴェニッツ(グレイヴナイツではない)は、エレクトリック・フラッグのvoだった巨漢の人で、この「My Labors」は69年に出た初ソロ。原盤はColumbia:CS9899。(1)~(4)が69年1/31〜2/2のシスコのフィルモア・ウエストでのライヴ。マイク・ブルームフィールド(g)、マーク・ナフタリン(p)、アイラ・カーミン(org)、ジョン・カーン(b)、ボブ・ジョーンズ(ds)、ディノ・アンディオ(perc)に4人のホーンセクションと言う編成。(5)〜(8)がスタジオ録音。ボーナストラックの(9)~(11)は、同時期に出たマイク・ブルームフィールドの「永遠のフィルモア・ウエスト」(Live At Bill Graham's Fillmore West)」からのナンバーで、そのアルバムがCD化(ただし日本盤紙ジャケはすでに廃番)となった今価値は下がるのかも。このフィルモア3日間のライヴがブルームフィールドのLPとグラヴェニッツのLP片面に振り分けられた具合なんでこの2枚は兄弟的な内容(ちなみに紙ジャケの「Fillmore West」と「Labors」にはそれぞれ同時期のフィルモア公演の未発表ライヴが加えられた)です。
ホーン付きのブルーズバンドと言うアイディアはポール・バターフィールド・ブルーズ・バンドの方が先でしたが、ブルーズにこだわらずR&Bやジャズからの影響を受けた曲を加えたのがエレクトリック・フラッグの1枚目「A Long Time Comin'」でこれは実は結構名盤なのです。ただし2枚であっけなく解散してしまったのが惜しい。
さてこの英Floating World盤は、かつて英Arcadiaから再発された('01)ものと同じフォーマットなんでまるっきりの買い直しになります。ブルームフィールドの「Live At Old Waldorf」を聞いて気に行っていさんで勝った覚えがありました。オリジナル・フォーマットのライヴサイドでは(3)が一番の出来。後半のスタジオ・サイドは,やる気がない、とあまり評判がよろしくないですが、飄々としたタイトル曲(5)(6)がまあまあ。ボーナスの3曲は圧巻のライヴでオーティス・ラッシュの(9)では火の出るようなソロをブルームフィールドは展開。