★★★★SUNFLOWER−The Beach Boys ('70)

Sunflower (Stereo Remasterd)

Sunflower (Stereo Remasterd)

西海岸音楽の話をするのに、ビーチ・ボーイズから始めるのは不文律というか、しきたりです。ここでは70's以降の話をするんで、”Surfin USA”ではなくやっぱり「Sunflower」('70)から。
今ではフツーに入手することができますが、80'sから90'sにかけてBrother時代のビーチ・ボーイズはかなり耳にするのが難しい状況でした。だからCaribou/Epicから初めてCD化された時の感激、やっと耳に出来た喜びと言うのは格別でした。今でもビーチ・ボーイズと言えばこれです。
69年長年所属したCapitolレコードとの裁判の末、同レーベルを離れ紆余曲折の末、Repriseと契約した(新レーベルBrotherをたちあげて)グループの人気は当時どん底で、セールス的には全くの不発だったようですが、楽曲は充実。名曲、名メロディーのてんこ盛りです。カール・ウィルソンによるファンキー・ロックの”This Whole World”、タイトルがある意味金言めいた”Add Some Music To Your Day”、ブルース・ジョンストンが提供した”Deirdre”など、タイトル通り太陽の光を浴びた陽性のナンバーが素晴らしい。
一般的には地味とされるB面も”Tears In The Morning”、”All I Wanna Do”(大好き)がいい。”Cool Cool Water”は「Smile」収録予定曲でした。

ブライアン・ウィルソンの状態は相変わらず一進一退ですが、サポートするメンバーの頑張りがこの時期のビーチ・ボーイズを支えます。日本盤LPは、東芝音工から出て1曲目が”Cottonfields”という珍品。