★★★★LEON RUSSELL ('70)
- アーティスト: Leon Russell
- 出版社/メーカー: The Right Stuff
- 発売日: 1995/11/21
- メディア: CD
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60'sにLAでスタジオ・ミュージシャンとしてキャリアを積んだラッセルは、南部出身の仲間を次々と呼び寄せ、タルサ・トップスと呼ばれる強力なユニットを結成。これがそのままデラニー&ボニーのバックを務めることになりました。ここにエリック・クラプトンやデイヴ・メイスンの英国勢も加わり、英米の枠を超えたスワンプ・ロックの一大ブームとなるのです。さて70年2月にラッセルはShelterというレーベルを興し、「Leon Russell」をリリース。カーペンターズがとりあげた(この辺はLAのポップ音楽シーンに裏方として食い込んでいたラッセルらしい)”A Song For You”から始まる12曲は、どれも南部らしい響きに満ちています。独特のリズムのピアノにゴスペル風コーラスが絡む黄金のパターンがまぶしいです。
バックには、ジョージ・ハリスン(g)、リンゴ・スター(ds)、ビル・ワイマン(b)、チャーリー・ワッツ(ds)といったビートルズ、ストーンズのメンバーにクラプトン(g)、グリース・バンドのアラン・スペナー(b)、クリス・ステイントン(kb)、ジョー・コッカー(vo)、スティーヴ・ウィンウッド(kb)ら英国勢、デラニー&ボニー(vo)、ボビー・ウィットロック(kb)、ジム・ゴードン(ds)らが参加。ほとんどがロンドン録音で、グリン・ジョンズがエンジニアとして参加しているあたりもポイントです。
ラッセルを中心としたコネクションは、いつしかLA・スワンプと呼ばれ、72年ぐらいまで米ロックを語るキーワードでした。南部出身者が音楽ビジネス都市(として成熟の過程を遂げる)LAで奏でたこういう音も、まぎれもなくLAサウンドの一つだったはずです。
原盤 Shelter:SHE1001 70年3月リリース。