ジュディ・シル

WC031★★★JUDEE SILL ('71)

ローラ・ニーロやCS&Nのマネージャーだったデイヴィッド・ゲフィンとエリオット・ロバーツが設立したAsylumと言うレーベルは、ウエスト・コースト・ロックの一つの明確なイメージでした。このレーベルが本格的に機能し、ヒットアルバムを量産するのはもう少し先になりますが、71年9月ひっそりと最初にリリースされたのが、オークランド出身のフォーキーな女性ssw、ジュディ・シルでした。

近年の再評価は本当にすごいもので、幻の3枚目やBBCでのライヴも発掘されました。そもそも再評価のきっかけはフリー・フォークと呼ばれるレア・グルーヴの流れなんでしょうが、僕が探してた90'sには資料もなく(そもそも原盤のCAT NOすら分からなかった)、ただフォークシンガーで片づけられてました。
確かにアシッド・フォーク的な装いのこの1枚目は、結構地味な出来。グラハム・ナッシュがprodした”Jesus Was Cross Maker”は、後にいろんなカヴァーが出ましたが。

その落ち着いたvoとルックスとは裏腹にドラッグ問題、犯罪歴など相当ヤバい人生を歩んできた人らしく、79年にドラッグのオーヴァードーズで亡くなっています。

原盤 Asylum:SD5050 71年9月リリース。