バラにおくる

WC053★★FOR THE ROSES−Joni Mitchell ('72)

設立間もないAsylumと言うレーベルの顔はジャクソン・ブラウンイーグルスですが、Repriseから移籍した二人のヴェテランの力も大きかった。一人はこれぞsswという傑作「Stories」をリリースしたデイヴィッド・ブルー(それ以前にはデイヴィッド・コーエンと名乗っていました)。そしてもう一人がジョニ・ミッチェルです。Asylumの重役、エリオット・ロバーツがマネージメントを手掛けて関係でスムーズな移籍となった、ジョニのAsylum第1弾は、ジャケットも印象的な「For The Roses」。

基本的にはまだフォークの枠内にとどまっていますが、ウィルトン・フェルダー(b)、ラス・カンケル(ds)、ジェームズ・バートン(g)の参加は、そこからジャズ・フュージョン的なポップロックに飛び立つ前夜な感じです。ヒットした”You Tune Me On I'm A Radio"は、グラハム・ナッシュのharmonicaをフィーチャーしたやさしげなフォーク・ロック。スティヴン・スティルス(g,ds,b)が参加した”Blonde in the Bleachers”などききものはあるけど、個人的には通して聴くのはやや単調か。

原盤 Asylum:SD5057 72年11月リリース。