スティーヴン・スティルス/マナサス

WC057★★★★STEPHEN STILLS / MANASSAS ('72)

Manassas

Manassas

スティーヴン・スティルスが71年に結成した新バンドはロック、フォーク、ジャズ、ラテン、ブルーグラス、カントリー、ブルーズなど様々なアメリカン・ミュージックの要素を盛り込んだものとなりました。バーズのクリス・ヒルマン(g,mand,vo)、クリアライトのダラス・テイラー(ds)とポール・ハリス(kb)、ブルーズ・イメージのジョー・ララ(perc,vo)、ワンのファジー・サミュエルズ(b)、シャイロウのアル・パーキンス(g,steel)にスティルス(g,b,kb,vo)というラインナップ。バンドの演奏とスティルス、ソロののマルチダビングが混在した2枚組デビュー作は、ダイナミックなアメリカンロックの大傑作となっています。とりわけ旧A面にあたるメドレーはブルーズとR&Bをベースにした力づよいロックンロールの数々です。ヒルマンが主導を取った旧B面はカントリー~ブルーグラス色の濃いもので、バーズ、FBBとカントリー・ロックの最先端を渡り歩いたヒルマンらしい出来です。捨て曲なし。
ヒットシングルなしで2枚組にもかかわらず最高位4位というのはすごい。バンド名、マナサスとはヴァージニア州の地名で南北戦争の戦場となった場所。

原盤 Atlantic:SD2-903 72年4月リリース。