ダニエラ・ビアンキ


007シリーズ屈指の傑作「ロシアより愛をこめて」('63英)でボンド・ガールを演じたダニエラ・ビアンキは、イタリア人女優です。映画ではイスタンブールソビエト領事館に勤める親ソシンパ役。黒いチョーカーを巻いたブロンド美女で、西側らしいドレスなど贈り物に喜ぶ姿、その気になってボンドになつく「めんどくささ」が可愛らしい。
その「ロシアより〜」は、南国が多かった007映画の中では、トルコ〜オリエント急行の流れでなかなかいい感じでした。スペクターNo3のロッテ・ラーニャ演じるクレッブ大佐は、牛乳瓶底メガネやらメイド姿やらおかしいですが、「おっかないオバハン」ぶりを発揮します。もうひと方の悪役、ロバート・ショウも後年の貫録ある姿とは別で冷酷な殺人者を好演。魚料理に赤ワインを頼んでボンドに正体をつかまれてしまうんですが…