■■ゴジラ・エビラ・モスラ・南海の大決闘('66)

ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 [DVD]

ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 [DVD]

監督:福田純
出演:宝田明水野久美、砂塚秀夫、渡辺徹、伊吹徹、当銀長太郎、平田明彦

シリーズ第7作。前作「怪獣大戦争」は人類の味方のような描かれ方で賛否両論を呼びましたが、従来の東宝SF映画ゴジラシリーズがドッキングした形。今回は若大将シリーズや和製スパイアクションの珍作「百発百中」の福田純監督が、本多猪四郎に代わってメガホンを取ります。音楽も伊福部ではなく佐藤勝。よって全体のムードがかなり変わってます。ここでも、「赤イ竹」なる秘密結社と拉致されたインファント島の人々を助ける為に戦う若者たちが主役で、怪獣たちは傍役となってます。南の島を舞台としているため都市部を破壊するシーンはなし。評判悪いエビラだけど、僕は造形的に好きだなあ。若大将の監督という事もあって、ゴジラに「ボカア〜」と加山雄三の真似をさせたり、いよいよウケ狙いの線。

インファント島(小美人はピーナッツに代わってペアバンビですが、歌声低いし、ふせえりにしか見えません(^^))の娘役の水野久美(ほんとは高橋紀子の予定が病気の急遽起用とか)ばかりが目立つ作品となってます。
実際65〜66年にかけての水野の奮闘ぶり(ゴジラシリーズ以外に「フランシュタインと地底怪獣」その続編の「サンダ対ガイラ」にも出演)は結構すごい。元々は「ロビンソン・クルーソ作戦〜キングコング対エビラ」という企画でスタートしましたが、コングの代わりにゴジラ起用となっています(コングの案は「コングの逆襲」へとつながります)。田崎潤や平田(この眼帯は仮面ライダーのショッカーのゾル大佐に影響を与えてます)といった、従来の軍、科学者関係者が悪役に回るというのも新しいかも。