■■フランケンシュタインの怪獣・サンダ対ガイラ('66)

監督:本多猪四郎
出演:ラス・タンブリン、水野久美佐原健二田崎潤



フランケンシュタイン対地底怪獣」の設定を一部替えた(なんでそんなことするんだろう? 博士の役名、俳優、設定(広島から京都へ)、など)姉妹編。こちらは自衛隊の秘密兵器メーサー砲の造形の素晴らしさがクローズアップされます、よりスピーディーな演出で、平成ゴジラガメラシリーズにも影響を与えてます。水野久美が名前は違うが同じ役柄。前作とはうって変わったモダンな美しさを誇り、X星人マタンゴ、前作の博士とあまりなじめなかった分美しさ開花といった感じ。山の怪獣サンダ、海の怪獣、ガイラというネーミングは、海彦山彦伝承に基づいています、造形が不気味(身長サイズがゴジラよりも小柄なためよりリアルな感じがある)だし、ガイラが人間を食べるシーンはかなりグロい為、根強い人気があります。舞台は浦賀水道というか東京湾周辺から東京都心で、久々に怪獣映画が都心に帰ってきた印象です。船上で女性外人歌手(キップ・ハミルトン)がワンコーラス歌いきるシーン(そのあとガイラにつかまれる)での楽曲("The Words Get Stuck in My Throat")のソフトロック感やら、冒頭の大ダコのシーン(キンゴジやバラゴンよりも大ダコのヌメヌメ感が良く出た海洋怪談的です。襲われる船員はこの種の役が多い山本廉)も印象的ですが、僕としては前作に軍配を上げます。