■フランケンシュタイン対地底怪獣('65日本)

監督：本多猪四郎

急速に子供向きに傾いていったゴジラシリーズとは別に、東宝が新たに米と合作した特撮映画です。第二次大戦中ドイツ軍で研究された永遠に生き続ける「フランケンシュタインの心臓」が広島で被爆して生まれた「フランケンシュタイン」（いわゆるフランケンシュタインとはかなり趣が違います）が地底怪獣・バラゴンと戦うのが、本作。当時特撮界（なんだそれ！）で、「陽の関沢（新一）陰の馬渕」と言われた馬渕薫が脚本を担当。いかにも暗い(しかも怖い)出来で、社会風俗も65年とは思えないくらい古いです。日米合作ということもあり、日本版と海外版ではエンディングが異なるのですが、海外版はなぜか大ダコが出現、しかも富士山麓に！　今となっては笑いのシーンも多い（高島忠夫がダイナマイト投げるシーンとか、巨大イノシシのシーンとか）です。水野久美を大きくフィーチャー。ほんのちょっとですが寺田農夫人となる当時の東宝のアイドル女優、高橋紀子が出てます。