Preludio / Osanna

イタリアン・ロックといえば文字通りイタリアのロックですが、日本では主に70'sのイタリアのプログレッシヴ・ロックを指します。こってりとした哀愁味、ドラマティックな展開と美しいメロディーは、プログレの抒情性を高めるもので、いつの時代もイタリアン・ロックには少数ながら熱心なファンがついていました。オザンナは、71年にデビューしたバンドで、メンバーが白塗りになって演奏する姿はちょっと異様ですが、そんな姿も極東の島国には伝わるわけもなく、美しいメロディとへヴィな音楽性が同居した作風が、78年のキング・ヨーロピアン・ロック・コレクションで紹介されて以来ニュー・トロルスと共に人気がありました。その日本デビュー作となったサントラ盤「Milano Calibro 9」に収められた冒頭の"Preluido"は、アヴァンギャルドな作風と、メロディアスな作風が混在する小品です。