【名曲リレー56】midnight#2
■Midnight Flyer / The Eagles
「真のウエスト・コースト魂。それはヒューマンな感性を支えるプログレッシヴ。バーズ→ジェファーソン→CSN&Yと築かれてきた真髄。新メンバーを加え、超強力になったスーパーグループ”イーグルス”が、絶対の自信を持って贈る傑作3段目!」(原文ママ)
これは当時の日本盤(ちなみに東芝音工から出なかった最初のイーグルスのアルバムでした)LPの帯の文句。なんだかよくわからないけど、ワーナー・パイオニア洋楽部(この頃はよかったのです、まだ)の熱さが伝わってきます。2曲だけですが新加入のフェルダーの存在がバーニー・レドンに与えたプレッシャーは大きかった、というのはのちのインタヴューでグレン・フライが語っていたことですが、それはまた次作以降の話でしょう。レドンがそのキャリアを雄弁に語ったカントリー・ロックな"My Man"(グラム・パーソンズに捧げられています)の素晴らしさは、忘れられません。そのレドンがbanjoを弾く軽快な"Midnight Flyer"は、ランディー・マイズナーが歌うカントリー・ロック。軽快なコーラスが印象的ですが、セルダム・シーン周辺のssw、ポール・クラフトのカヴァーです。長い間クラフトという人は謎の人物だったのですが、90'sに入ってナッシュヴィルのカントリー・シーンで注目され、CDが90'sに出ました(この曲は「Brother Jukebox」('90)に収録)。リンダ・ロンシュタットが「Heart Like A Wheel」で歌った"Keep Me From Blowing Away"(エリック・カズ作の"Blowing Away"とは別曲)の作者でもあります。