【名曲リレー115】wrong#3

■Don't Get Me Wrong / The Pretenders

プリテンダーズは、NMEでライターをやっていたクリッシー・ハインド(g,vo)を中心とした4人組で、ニュー・ウェイヴの中から登場しながら、オーソドックスなロックを感じて昔から好きでした。初来日のサンプラザのアンコールが、トロッグスとスモール・フェイシズのカヴァーだったこと(当時はもちろんわからなかったけど)が82年の時点では新鮮でして。僕を60'sロックへ導いたひとつのきっかけでもありました。その後メンバーの死もあって悲劇のバンドとして扱われたのには少々参ったけど。ボブ・クリアマウンテンがprodした4枚目「Get Close」はタイトルとは裏腹に、僕にとって決別の1枚だった気がします。ビートバンドが音楽的に成熟していろんなものを取り込み濃密になった事で逆に魅力がなくなってゆく。音楽は難しい。シングルカットされたこの"Don't Get Me Wrong"は、ポップなメロディーが印象的なもの。何よりもクリッシーのリズム・gのリフが心地いい。本田美奈子の名曲"One Way Generation"はこの曲(というかこのリフ)へのオマージュです。

https://www.youtube.com/watch?v=D_Bj8wrXslk