【読書歴】11・名無しのオプ+ヘイスティングス警部

大学に入った頃は本格ミステリ一辺倒でしたが徐々にファンタジー系、ホラー系更に和ものに傾いていくのですが、80's初めはどっちかというと本格ものは時代遅れとされつつあった時期です。がミステリはやはり本格ものという根強い支持が日本では特にありました。というフリで何故かビル・プロジーニの「名無しのオプ」シリーズです。新刊として出る本格ものがイマイチで当時流行ってたライトタッチのハードボイルドに手を出した感じ。当時高見浩さんが訳した単語2文字のシリーズが新潮文庫から出てました(「誘拐」「失踪」「殺意」etc)。主人公の探偵の名前が紹介されない(ちなみに新宿鮫の鮫島の下の名前が紹介されないのもこの辺のオマージュなのかなあとも妄想)ので「名無しのオプ」シリーズと呼ばれてました。で、これを読んで結構気に入ってて、プロジーニがコリン・ウィルコックスと共作したのが「依頼人は三度襲われる」です。こちらはヘイスティングス警部シリーズのミステリで「名無しのオプ」と「ヘイスティングス警部」が共演するミステリ(ウィルコックスの日本初登場がこれでした)。これが面白かったんでウィルコックスの方も読むようになりました。こちらは文春文庫から出たシリーズで「○○はXXする」というパターンの邦題でした。今ではすっかり忘れ去られてる感があるプロジーニとウィルコックスのお話でした。