草野,72マック
【和ものの水曜日】草野マサムネ
作詞家の松本隆はいうまでもなくはっぴいえんどのdsなんですが、松本隆の詩世界をリスペクトする試みは定期的に行われています。そのピークは99年の風待ミーティングだと思いましてかつてNHKでもOAされてあれはすごく充実してました。近年では15年に「風街であいませう」というトリビュート・アルバムが出まして新しい人たちを中心に11曲入ったオムニバスでした。勇み足で日曜に書いちゃいましたが、オリジナルがChappieという架空のキャラだった"水中メガネ"(歌ってるのは森高千里らしい)が作者の草野マサムネによるヴァージョンが入ってました。まったくもってスピッツの世界(あたりまえ)で堪能できます。他にも手嶌葵の"ナウシカ"、YUKIの"卒業"(斉藤由貴)などが楽しい。
https://www.youtube.com/watch?v=i4ZK3_WPSLA
【英国ロック72年の70曲】21・Sentimental Lady / Fleetwood Mac(Reprise)
ピーター・グリーン末期の「Then Play On」('69)から徐々に脱ブルーズを目指してきたフリートウッド・マックは、クリスティン・マクヴィー、ボブ・ウエルチの参加で押し出される形となったダニー・カーワン参加最後の1枚がこの年リリースされた「Bare Trees」でした。いい曲も書く人ですがこのアルバムではストレートな曲ばかりで面白みに欠け、それが逆に新メンバーの2人の力を浮き上がらせます。ウエルチの書いた"Sentimental Lady"は、後にソロで再演(そっちはえらく洗練されたヴァージョンでしたが)されますが、イギリスのアメリカ的ないなたい作風のこっちの方がなじみあります。しかしこれを"悲しい女"と訳しちゃうところに日本のワーナーの売る気のなさがありますなあ。もっとも"センチな淑女”でもまあ困りますけど。