road#3

Wendy Waldman

Wendy Waldman

■Green Rocky Road / Wendy Waldman
75年の「Wendy Waldman」(Warner Bros)は、3枚目のアルバムで、prodはニコラス・ヴェネによるもの。いつもながらの西海岸製のフォーキーなsswのもので、これを突き破る個性がなく、その辺がイマイチ評価されていないのでしょう。ケニー・エドワーズ(g,b,vo)、カーラ・ボノフ(vo)、アンドリュー・ゴールド(vo)といったブリンドルの仲間、ヴェネから紹介されたロン・タット(ds)、エミール・リチャーズ(perc)、スティーヴ・ファーガスン(kb,vo)、ジェニファー・ウォーンズ(vo)、ピーター・バーンスタイン(b,g)らが参加。強いて言えば、いつもよりルーツ色が濃いのかなあ。
dulcimarを弾きながら歌われる"Spring Is Here"、doの入った"Constant Companion"、いかにもこの人らしい"Western Lullabye"が印象的です。
タジ・マハールのヴァージョンが知られているというトラッドの"Green Rocky Road"もエドワーズの生スライドをフィーチャーしたフォーキーでブルージーな出来です。


ウォルドマンは、この後4th「Main Refrain」('76)でややポップな方向に進み、後にクリトーンズとなるメンバーをバックにロッキンな「Strange Company」('77)をリリースしますが、セールス的にはやはり成功していません。
Main Refrain

Main Refrain

Strange Company

Strange Company

★☆青春の門('75日本)

青春の門 [DVD]

青春の門 [DVD]

監督:浦山桐郎
出演:吉永小百合仲代達矢小林旭田中健大竹しのぶ関根恵子
五木寛之の大河小説「青春の門筑豊篇」の映画化。現時点で6部から成るこの長大な小説は、いつも筑豊篇、次の自立篇で映像化が止まってしまうのですが、そのケチのつき始めが東宝による浦山監督作品でした。脚本は早坂暁でかなり古くさい語り口。戦前から戦後にかけて実写フィルムを挿入しつつ主人公の成長と共に大正、昭和史を語る手法ですけど、とても75年物とは思えない。それにしても一世を風靡した題材で、講談社文庫の表紙を思い出す。ちょうど中高時代このシリーズは大いにもてはやされて、僕は全く興味なかったのですけど…