Burred Alive In The Blues:Mike Bloomfield('77)

僕が熱心に音楽を聞きだしたのは、やはり金銭的に多少余裕が出るようになった大学時代だろう。なんせ仕送りがあるので、食事等で調節できるのだ。但しこの80’s初めと言う時代は、AOR、フュージョン全盛時代で、そういうのを聞かなければ、数少ない(新潟には当時1軒しかなかった)中古屋で、ポツポツ漁るしかなかった。その当時最も時代遅れとされていたのが、70’s初めの音楽で、特にホワイト・ブルーズなどその際たるものだった。白人のブルーズが再評価されたのは、やはりスティーヴィー・レイ・ヴォーンの影響も大きいだろう。
さて、マイク・ブルームフィールドというと、バターフィールド・ブルーズ・バンド、エレクトリック・フラッグ、そしてアル・クーパーとのフィルモア・コンサートが有名なギタリスト。そのフレーズの鋭さには、今更ながら驚く。全盛期は短く、70's半ばには既に過去の人扱いだったが、その当時に録音されたライヴ・アルバムが98年にリリースされた。
「Live At The Old Waldorf」というこのCDは、76年から77年にかけての、ブルームフィールド・グループの演奏が聴ける。ニック・グラヴェニッツ(グレイヴナイツという表記は誤りとはCさん)(vo、g)、ロジャー・トロイ(vo,b)、ボブ・ジョーンズ(ds)にブルームフィールド(g)と言うのが基本で、曲によっては、マーク・ナフタリン(p)やバリー・ゴールドバーグ(org)が加わる。非常にリラックスしたいい演奏だ。長い曲もあるがそうは感じさせない。


このグラヴェニッツの曲は、ポール・バターフィールドがベター・デイズの1枚目で取り上げてたもの。そう言えば、バターフィールド・ブルーズ・バンドのデビュー作に入った”Born In Chicago”の作者は、グラヴェニッツだった。差し込んでくるようなスライドのフレーズが実にカッコいい。
77年というと世間一般はパンクとポップロックだけど、時流を全く無視したこんな世界があったことは、覚えといていい。
余談ながら、M女史はシスコにあるこのOld Waldorfというクラブで行かれたことあるそうだ。
Live at the Old Waldorf