ロバート・ワイズ

映画監督ロバート・ワイズが9月14日心臓病で死亡。91歳だった。
ワイズ監督と言うと、「ウエストサイド物語」(’61)、「サウンド・オブ・ミュージック」(’65)の2本でミュージカル畑の人と言う印象が強いが、何でも撮る職人監督で、「罠」(’49)、「私は死にたくない}(’58)といった社会派ドラマ、「地球の静止する日」(’51)、「アンドロメダ」(’71)、「オードリー・ローズ」(’77)、「スタートレック」(’79)といったSF/ホラー系の作品、「深く静かに潜行せよ」(’58)のような戦争アクションなど、何でも屋ぶりを発揮。それでもミュージカルの印象が強いのは先の2本が突出してたからだろう。デビューは「The Curse Of The Cat People」(’44)というRKOのB級ホラーだったこともあって、この種のジャンルを特に愛した気がしてならない。が、不幸にしてこのファンタスティック系の作品は、どれも中途半端な印象を受ける。しいていえばシャーリー・ジャクソンの原作(「山荘奇談」)をうまく生かした「たたり」(’63)かなあ。そういえばリンジー・ワグナー、ピーター・フォンダ主演のニューシネマ風ロマンス(だったと思う)「ふたり」(’73)と言うのもあったが、ヴィデオにすらなってなかった記憶。
何はともあれご冥福をお祈りします。
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