ビーチボーイズ

In Concert
The Beach Boys In Concert
ビートルズビーチボーイズを語るのは明らかに役不足ですが、このアルバムならいいかな。近年のブライアン・ウイルソン神格化、「Pet Sounds」、「Smile」神話には、ほとんど興味ない僕にとって、BB5といえば、70'sのブラザー/リプリーズ時代。「Sunflower」('69)に始まるメロディアスなBB5節は、後追いだけど僕を狂喜させた(カリブ−/エピックを通じて出たCDで知った世代)。楽しさでは文句なしの72年のツアーを収めたこの「In Concert」('73)は、往年のヒット曲も、新作「Holland」のナンバーも含んだもので、「Sunflower」、「Surf's Up」あたりの曲が全くないのは少し問題あるものの、異色作「Carl & Passions-So Tough」からのものも含んでて貴重。未だにどの曲を誰がリード取ってるということがわからない(そもそも声が聞き分けられない!)程度のファンなので、オリジナル・ヴァージョンとの聞き比べなんてできないけど、「Pet Sounds」からのナンバー(この当時すでに傑作と言う評価だったのか?)も悪くない。ブロンディー・チャップリン(g)、リッキー・ファター(ds〜現ボニー・レイット・バンド)の参加も演奏面での充実振りにつながっており、サポートメンバーはいるものの、”Marcella”のスライドなど新鮮。
後半のヒット曲連発(ジャム風にはじまる”Help Me Rhonda”、"Don't Worry Baby" 、"Fun Fun Fun"など)は、ウィングスのライヴ盤に通じるものがある。