シーナー&コス

シーナー&コス(紙ジャケット仕様)
■Seanor & Koss
最近の再発CD市場は、私見ながらずっと英高米低が続いてる。その中で米もののクリーンヒットがマスクラットからの、ウィリアム・トラッカウェイ、ラリー・マクニーリー、ジョン・コンプトン、そしてこのシーナー&コスだった。
横たわった女性像を抱えた少年が笑みを浮かべるジャケット(少年キリストが死した母マリアを抱えて微笑むという反キリスト教的な)が印象的な(講談社からその昔出たムック本「レコードの本」で知った)サヴェージ・グレイスというデトロイト出身のハードロックバンドにいた、ジョン・シーナー(kb)とロン・コス(g,vo)の二人組。その唯一の作品は、シェル・タルミーがprodして、ジョン・セバスチャン(harp)、ジョン・サイター(ds)、ケニー・アルトマン(b)らが参加。東海岸的なシャッフルものを想像すると当てが外れるが、冒頭の”Mystery Train”でのセバスチャンの熱いharpからこちらの方も熱くなる。ブルーズ・ロックながら、重さはなく軽やかでさわやかな部分もある。ロン・コスは、セバスチャンの「Welcome Back」にも参加。ヴァレリー・カーターの1枚目で"Ringing Doorbell In The Rain"(名曲)を共作している。