ホークウインド
■Sonic Boom Killers / Hawkwind
Best Of Singles A's & B's From 1970 To 1980 という副題がついたホークウインドのコンピCD('98独Repertoire)。この前久々にムアコックを読んだこともあって聞きたくなった。初めて聞いたホークウインドは、パンク〜ニュー・ウエイヴのファンも巻き込んだ「Live1980」でNWOHMにも通じる疾走感が印象的だったけど、昔からホークウインドはこうだったのだ。サイケデリックとハードロックとグラムロック(これは見かけ)、この3つの要素がホークウインドの音楽にはある。 このコンピは彼らの全盛期(80's以降も精力的に活動、おびただしい数のアルバムがある)のシングル。73年の「Space Ritual」をピークとする第1期は、ロバート・カルヴァート(キャタピラの人とは別人らしい)、ニック・ターナーをフィーチャーしたある種重く暗いもの。デイヴ・ブロックのマシンガンのような(又は爆撃機のような)gを大きくフィーチャー。第2期はハイ・タイドから参加したサイモン・ハウス(kb,vn)が持ち込んだプログレ的な叙情性を盛り込んだ時期。SF作家で以前からメンバーと交流があったマイケル・ムアコックが加わり、作品のコンセプトがよりSF的になったり(ムアコックによる詩の朗読もある)した。第3期はテクノ〜ニュー・ウェイヴの影響を受けた時期でまるでロキシー・ミュージックみたいなものもあったが、この後解散。ホークローズ名義で1枚出した後、再結成している。
カルヴァートが歌う"Silver Machine"が今聞いても一番面白いが、ティム・ブレイク(ゴング)が一時的に加わった「Live 1980」からのナンバーが懐かしいしカッコいい。シングルのB面だった"Urban Guerilla"のライヴも収録。