リック・ネルソン&ストーン・キャニオン・バンド

GARDEN PARTY / WINDFALL
■Windfall / Rick Nelson & The Stone Canyon Band
車中のBGMはほとんどが子供向けだったけど、強引に割り込ませたのがこれ。直前に1枚取ってきたのがこれだったという按配だけど。
リック・ネルソンという人は50'sにはアイドル的な人気を誇ったけど、ルーツにカントリーがあることが幸いしてか、60's後半にアイドルからの脱皮を余儀なくされたとき、折からのカントリーロックブームも追い風になってすんなり転向できたクチ。もっともディランに傾倒してたこともあるので、自然な流れだったのかも。70's初めにデッカから出した一連のカントリーロック的なアルバムには、イーグルスに参加以前のランディー・マイズナー(b)がいたことで知られている。「In Concert」('69)、「Rick Sings Nelson」('70)、「Rudy The Fifth」('71)がそうで、それに続くのが「Garden Party」('72)、そして「Windfall」('74)。
本作「Windfall」は既にカントリーロックのブームは去りつつあった74年にリリース。新加入の元エヴリ・マザーズ・サンのデニス・ラーデン(g)が大半の曲を書き、イーグルスの"Peaceful Easy Feeling"そっくりの"Legacy"(トム・ブラムリーのsteelが気持ちいい)、ポコのメッシーナが書きそうな"How Many Times"がいい。マナサス的と書かれることが多いタイトル曲は、少し褒めすぎだが、確かにアコギのカッティングとコンガの軽妙な掛け合いはスティルスとララを思い出したりする。