shoes#2

Heaven Is in Your Mind
■Hole In My Shoes / Traffic
トラフィックの初期の2枚のシングルは、英Islandから67年に出たファースト「Mr.Fantasy」には未収録で、英国でアルバム化されたのは「Best Of」が出た69年の事。一方68年に出た米UAから出た「Mr.Fantasy」(後に「Heaven Is In Your Mind」のタイトルに改題された?)は、既に脱退したデイヴ・メイスンの歌う曲が減らされ、2枚のシングルを収録、さらにジャケットからもメイスンははずされ3人のポートレイトとなっている。80'sのネオサイケブームの頃、ニールがカヴァーした"Hole In My Shoes"はメイスンの曲で、sitarのイントロ、クリス・ウッドによるflute、メイスンによるmelotronが牧歌的なイメージを強調させる"軟弱な"曲で、メイスン以外の3人は、"Coloured Rain"のシングル化を希望したという。
実際アルバムに収められたメイスンの曲("House For Everyone"、"Utterly Simple"、"Hope I Never Find Me There")は他の曲の濃厚なR&B臭がなく、浮いていることは確かで、レコーディング時からメイスンとスティーヴ・ウィンウッドの確執があったことがわかる。それでも、このLPリリース後まもなく復帰混沌とした「Traffic」を作り上げると、再び脱退、また復帰を繰り返すあたりは、バーズにおけるジーン・クラークのようだ。
    おまけ
非常に見にくい、カラフルでサイケ調のプロモ・ヴィデオ

あと73年のMusicladen(ドイツの音楽番組)からの珍しい曲"Evening Blue"も。なんかずれてる演奏だけど貴重。デイヴィッド・フッド(b)、ロジャー・ホーキンス(ds)、バリー・ベケット(kb)のマッスル・ショールズのスタジオメンが参加。リーバップ(perc)も楽しそうだが、キャパルディーは映らず。クリス・ウッドの見せ場あり。