child#3

スピーク・ライク・ア・チャイルド
■Speak Like A Child / The Style Council
ジャムの解散は実に潔かったという印象がある。解散に先立って、ニュー・ミュージカル・エクスプレス誌だったかに解散表明が載せ(「音楽的にも商業的にもやることはすべてやりつくしたので解散する」というのが大意)、多くのファンへの感謝の気持ちを顕にした、というファンにとってはなんとも泣かせるものだった。83年には、元マートン・パーカスのミック・タルボット(kb)とスタイル・カウンシルを結成。「形式委員会」という意味の通り、ネオアコ、フレンチ、ボサノヴァなどいろいろなスタイルをとってきたが、基本線は60'sのR&Bへのリスペクトともいえる路線で、折りしも80'sの英国のシーンがブルー・アイド・ソウル的なムードに染まったことにも呼応。その第一歩がデビューシングルの"Speak Like A Child"だった。後期ジャムの路線をそのまま生かしたホーンセクションの導入、オレンジ・ジュースのジーク(ds)、ウエラーが見出した秘蔵っ子のトレイシー・ヤング(vo)*1の起用が新鮮だった(このシングルのB面は"Party Chambers"のvo・ヴァージョン)。日米欧では、"Long Hot Summer"リリース後ミニLPとしてリリースされ、オリジナル・アルバムには未収録となっている。
動画は、上のほうがトレイシーをフィーチャーしたスタジオ・ライヴ。かなりラフ。
下は初来日にも同行した、ジェイ・ウイリアムズをコーラスにしたもの。

*1:既にジャムの"Bitterest Pill"や"Beat Surrender"でコーラスを担当