speak#3

狂気
■Speak To Me 〜 Breathe / Pink Floyd
言うまでもなく「狂気」のオープニングを飾るもの。"Speak To Me"はニック・メイスンによるコンクリート・ミュージックで、心臓音(に似せたバスドラ音)、レジスター音(これは"Money"で使用される)、笑い声によって構成されたもの。続く"Breathe"はデイヴ・ギルモアのゆったりとしたg(思えばプログレ四天王と呼ばれたバンドの中で、ギルモアのgは、プログレらしくないスライドやスティールを使うことも多い)をフィーチャーしたもの。僕が「狂気」を初めて聞いたのは、「アニマルズ」が出た77年(思えばこの年、イエスELPもフロイドも久々の新作をリリースし、プログレの時代が終わったことを実感させた)だろう。"Time"のイントロや、"Brain Damage"に挿入される狂気じみた笑い声に驚いていた中学生だった。