let#2

Old Soldiers Never Die
28■I Won't Let You Down / Heads,Hands & Feet
ヘッズ、ハンズ&フィートという何とも奇妙な名前のこのバンドは、後にエミルー・ハリスのホット・バンドやエリック・クラプトン・バンドに加わった速弾きgtrのアルバート・リーがいたことで知られています。南部アメリカ志向が強い英国のカントリー・ロック・バンドで、米Capitolが食指を伸ばし破格の条件で契約したという話が残されています。USデビュー作はなんと2枚組というヴォリュームで71年にリリースされました。メンバーは後にチャス&デイヴのチャス・ホッジズ(b,banjo,fdl,vo)、60'sからソロシンガーとしてシングルを出していたトニー・コールトン(vo)、後にハッケンサックのレイ・スミス(g,vo)、後にヴィネガー・ジョーのピート・ギャヴィン(ds)、マイク・オニール(kb)、そして元ニール・クリスチャン&クルセイダーズのリー(g,vo)の6人で、うち何人かはVerveからLPを1枚出した、ポエト&ワン・マン・バンド出身です。
Head, Hands & Feet 
コールトンの歌い上げる唱法はタイプは違いますが、コリン・ブランストーンゾンビーズ)やロッド・エヴァンス(ディープ・パープル)に近いバラード向きで、いわゆるロックとは言い難い部分もあります。またリーがイニシアティヴを取ったカントリー・ロック的なナンバーは、いわゆるイギリスのアメリカの中でも乾燥度が強い方です。「Tracks」('72)をはさんで、73年にリリースされた3枚目「Old Soldiers Never Die」(Atlantic)からの、"I Won't Let You Down"は、美しいメロディーのカントリー・ロックで、ハーモニクスやストリングスベンダーを交えた多彩なプレイが美しいです。こう言う曲があと何曲かあればこのアルバムも盛り上がったのですが…
米Wounded Birdから再発されたCDを現物は見てませんが、画像のような色だとしたら、ヘンですね。オリジナルは下部の様なグリーンです。90'sには独Weaの再発LPがよく出回ってました。手持ちは独RepertoireのCDです。